期 間
2024/12/06~2025/04/30
山口県美祢市大嶺町地内にて計画されている砂防堰堤計画に伴って生じる切土の設計・施工に必要な地質データを得るため、地表地質踏査、機械ボーリングならびに標準貫入試験を実施した。本調査地の基盤岩は美祢層群平原層の砂岩・礫岩から構成される。右岸側切土計画位置の地盤状況は、N値≧50のDH級~CL級岩盤が地表付近に分布し、地表面では露頭中に連続した亀裂が確認される。左岸側切土計画位置の地盤状況は、風化の進行したN値<50のDL級岩盤が分布し、層厚は尾根ほど厚くなる傾向がある。右岸側斜面では必要に応じて落石調査や落石対策を検討することが望まれる。また、左岸側斜面では切土施工時は風化層の厚さが変化することを考慮することが望まれる。
期 間
2024/12/06~2025/04/30
急傾斜地崩壊対策工事の設計・施工に必要となる地質データを得る目的で、地表踏査、簡易貫入試験、ボーリング調査、標準貫入試験を実施し、各層別および岩級区分別の地盤定数の設定、標準法面勾配の設定を行い、設計施工上の留意点についてとりまとめた。調査対象斜面にはDL~DM級のマサ土状の花崗岩露頭が分布しており、部分的に流れ目となる節理が発達している。花崗岩の上位には表土および崩積土層が層厚0.4m程度分布している。斜面において不動層はGL-0.4m以深で確認されるが、一部の法肩付近ではG-0.7~1.3mのやや深い深度で確認された。対象斜面の崩壊形態は「表土および崩積土が滑落する表層崩壊」および「流れ目となる節理に沿って岩が滑落する表層崩壊」が想定される。節理に起因する場合、DM級花崗岩でも崩壊する可能性がある。マサ土は地表面の流水によりガリー浸食して表層崩壊が発生しやすいため、施工時には長期放置を避けブルーシート等による被覆処理を行うことが望ましい。また、ボーリング調査中には孔壁の自立性は保たれていたが、施工中の降雨や施工の長期間化で地盤が脆弱化するような場合は十分に留意されたい。
期 間
2024/07/05~2025/04/30
山口県美祢市大嶺町地内にて計画されている砂防堰堤の設計・施工に必要な地質データを得るために、地表地質踏査、機械ボーリング、標準貫入試験および簡易動的コーン貫入試験を実施した。調査結果より、本調査地の基盤岩は美祢層群平原層の砂岩・礫岩から成り、N値≧50のDH級岩盤が支持層となる。基盤岩上位を、未固結層が谷状地形を埋めるように堆積している。谷部では未固結層の層厚が下流側ほど大きくなるため、副堤については基礎の岩着が望めないことを考慮することが望まれる。また、本堤の基礎は岩着が想定されるが、基礎深度に未固結層が分布する可能性が残るため、実際の地盤状況に応じて基礎形式を検討することが望まれる。
期 間
2024/03/28~2025/03/31
一般国道490号の道路改良工事に伴い、工事による周辺集落の水源への影響を監視・把握するために、昨年に引き続き、萩市大字明木地内の40箇所の水源について、井戸調査(水位観測、触針式水位計観測、水量調査、水質監視、水質検査)を行った。RCCM「地質」 大崎直子 管理技術者
期 間
2024/10/03~2025/03/31
本業務は山口県が管理する海岸保全施設のうち沖合施設を対象として、UAV写真測量による点検を実施し、施設の老朽化点検及び健全度評価を行うものである。評価結果は、農林水産省及び国土交通省が管理する「海岸保全施設維持管理マニュアル」の帳票様式を用いて整理した。本業務の点検結果として、下関市本郷海岸で緊急性の高い変状が多数確認された。またその他海岸でも、通常陸地からの目視では施設の有無すら判読が出来ない人工リーフ等水中の施設についても確認することができ、オルソ画像を作成することで変状の計測も実施できた。水中施設の詳細な点検については、今後新技術を活用した取り組みを積極的に行う必要があるが、まずは広域に海岸全体の状況を把握する手法として、本業務で実施したUAV写真測量は有効であることが確認できた。施設の健全度について、経年変化を記録・比較するためにも、今後も同業務を継続的に実施することが望まれる。
期 間
2025/01/23~2025/03/31
本業務は令和6年度の道路情報便覧及び便覧付図の更新を行うとともに、既存データの確認及び修正を行うことを目的とした。調査対象路線は、特殊車両の通行が予測される道路が主体であり、新規収録路線は当該年度版の便覧付図に線形及び路線方向を記入した更新地図を作成。便覧データは路線情報・スパン・交差点等の道路網関する調査、狭小幅員箇所・曲線障害・上空障害・橋梁箇所等の障害箇所に関する調査を行い、新規調査表の作成を行った。道路の改良・改築及び修繕等により道路の形態が変化した箇所においては、既存調査表の内容を確認し修正を行うものである。調査結果は、当該年度版の更新ツールを用いて更新データの作成を行った。
期 間
2024/10/09~2025/03/28
本業務は、山口県立岩国工業高等学校において計画されている計4斜面での法面改修工事に伴い、設計・施工に必要となる地質データを得ることを目的として、簡易動的コーン貫入試験、機械ボーリング、標準貫入試験および地表踏査を実施した。調査の結果、各計画地には主に花崗岩および貫入岩である石英斑岩が分布しており、これらを真砂土よりなる崖錐堆積物、崩積土が覆っていることが確認された。簡易動的コーン貫入試験結果より、当該斜面での土砂災害はNd≦10層での最大崩壊深1m未満の薄層の表層崩壊が想定される。現況斜面の状況確認のために実施した機械ボーリングの結果、DM級以上の岩盤はGL-0.6~1.8m付近に確認されたが、Aブロックについては谷地形であり崩積土により埋没しており、崩積土が約4.0m程度堆積いることが確認された。
マサ状風化岩と未風化~弱風化岩(コアストーン)が混在する風化形態が確認されたことから、切土時には凹凸のあるのり面に適応した工法が望ましい。また、グラウンド北側のCブロックに分布する硬質な岩盤については斜面下部に多くの落石が確認されたことから設計時には落石防護ネット等の検討が望まれる。
期 間
2024/02/08~2025/03/31
本業務は、山口県が管理するPC床版橋2橋((1)志和田橋、(2)矢原橋)、RC床版橋((3)第二尾浦橋)の補修設計および主桁(石桁)の破断が確認されたRC床版橋((4)金井橋)の対策工法(架替案)検討であった。(1)、(2)の主な変状は、ASRによる主桁のひび割れであり、対策工はASRの進行抑制効果のある亜硝酸リチウムを用いたひび割れ注入工法を採用した。(3)の主な変状は、塩害による主桁の鉄筋露出であり、対策工は鉄筋腐食抑制効果のある亜硝酸リチウム併用型断面修復工法を採用した。(4)の架替案は、新設案(BOX)と管更生案を比較検討した結果、経済性・施工性で優位となる管更生案(高耐圧ポリエチレン管)を選定し詳細設計を行った。
期 間
2024/10/23~2025/03/31
本業務は、周南市大字徳山地内に計画されている金剛山1地区の急傾斜工事に伴う、急傾斜地崩壊防止施設の設計を行ったものである。本計画地は、がけ高が60m以上ある急峻な斜面で、保全人家との離隔は最小で0.7m程度と非常に狭小である。また、法尻には民間の施工による古い既設擁壁が設置されており、全体にひび割れが認められるほか、一部で多段積みになる。よって、法尻に新たな対策工を新設するのは非常に困難である。上記の現地条件をふまえて、工法比較検討を行った結果、擁壁工や鉄筋挿入工では施工時の安全性が確保できないため、施工性に優れる高エネルギー吸収型崩壊土砂防護柵が最適案として選定された。
期 間
2024/02/27~2025/03/31
本業務は、2級河川厚狭川の河川改修計画に伴い、河川を渡河する市道を対象として、道路予備設計(A)及び橋梁予備設計を実施するものである。業務当初は、既存位置で橋梁の架替えを行い、河川に並走する市道に取付ける計画を予定していたが、現地状況より施工時における取付け市道の通行止めを回避する計画が求められた。そこで、取付け市道に橋台掘削が影響しない橋梁位置を選定した上で、市道のルート検討を行った。なお、当該市道は、JRも跨ぐことから、橋梁位置とあわせて踏切を移設するルート及び現況踏切を通過するルートを比較案として選定した上で道路設計を行った。